シリアはどこにありますか?

シリアは地図上でどこに位置しますか？シリアは西アジアに位置する独立国です。シリアが地図上でどこにあるかを確認するには、以下の画像をご覧ください。

世界地図上のシリアの位置

シリアは中東にあります。

シリアの位置情報

シリアは中東、地中海東岸に位置する国です。北はトルコ、東はイラク、南はヨルダン、南西はレバノンとイスラエル、西は地中海に面しています。シリアは数千年にわたり、その地理的条件から、貿易、文化、文明の歴史的交差点として栄えてきました。アラブ世界の一部であるレバント地域において、シリアは戦略的に重要な位置を占めています。

緯度と経度

シリアは北緯32度から37度、東経35度から42度の間に位置し、中東に位置します。海岸平野から山脈、砂漠高原まで、多様な地形を有しています。

首都と主要都市

首都：ダマスカス

シリアの首都であり最大の都市であるダマスカスは、世界で最も古くから人が居住し続けている都市の一つです。シリア南西部、バラダ川の近く、アンティ・レバノン山脈の麓に位置しています。ダマスカスは長年にわたりシリアの政治、文化、宗教の中心地であり、歴史的にも経済的にも重要な拠点となっています。ダマスカスの人口は約200万人で、都市圏の人口は500万人を超えています。

ダマスカスの主な特徴は次のとおりです。

• ウマイヤド・モスク：世界最古かつ最大のモスクの一つであるこのモスクは、建築の傑作であり、ユネスコの世界遺産に登録されています。
• ダマスカス旧市街：ユネスコ世界遺産に登録されている旧市街には、古代の市場（スーク）、伝統的な家屋、歴史的建造物が数多くあり、この街の豊かな歴史を反映しています。
• ダマスカス国立博物館：この博物館では、古代都市パルミラやローマ遺跡の遺物など、シリアの豊かな歴史を紹介しています。

主要都市

• アレッポ：シリア北部に位置するアレッポは、シリアで2番目に大きな都市です。歴史的に、貿易、製造業、そして文化交流の中心地でした。シリア内戦以前は人口が200万人を超えていましたが、紛争の継続により大幅に減少しました。アレッポは、ユネスコ世界遺産に登録されている旧市街と、有名なアレッポ城塞で知られています。座標：北緯36.2023度、東経37.1343度。
• ホムス：シリア中部に位置するホムスは、主要な工業都市であり、「シリア革命の首都」とも呼ばれています。シリア内戦では甚大な被害を受けました。内戦前の人口は約100万人でした。ローマ時代の遺跡と中世の建築物で歴史的に重要な都市です。座標：北緯34.7325度、東経36.7181度。
• ラタキア：地中海沿岸に位置するラタキアは、シリアの主要港湾都市です。シリアの海運・貿易産業にとって重要な都市であり、海岸線に近いことと美しい自然環境から観光の中心地としても発展してきました。人口は約40万人です。座標：北緯35.5370度、東経35.7823度。
• タルトゥース：地中海沿岸のもう一つの港湾都市であるタルトゥースは、海軍基地と商業港として知られています。人口は約10万人で、古代フェニキア遺跡を有する歴史的に重要な都市です。座標：北緯34.8953度、東経35.8806度。
• ラッカ：シリア北中部に位置するラッカは、かつて綿花をはじめとする農業の重要都市でした。シリア内戦中に国際的な注目を集め、特に2014年にイスラム国（ISIS）が首都と宣言したことで注目を集めました。戦争と避難により、人口は変動しています。座標：北緯35.9453度、東経39.0193度。

タイムゾーン

シリアは東ヨーロッパ時間（EET）を採用しており、冬季はUTC+2:00です。夏時間（DST）期間中は、通常3月から10月まで、 UTC+3:00に変更されます。

• ニューヨーク市との時差: シリアは、標準時 (EST)ではニューヨーク市より7 時間進んでおり、夏時間 (EDT)では6 時間進んでいます。
• ロサンゼルスとの時差: シリアは、標準時 (PST)ではロサンゼルスより10 時間進んでおり、夏時間 (PDT)ではロサンゼルスより9 時間進んでいます。

気候

シリアは、その多様な地理的条件により、地中海沿岸の気候から内陸部の大陸性砂漠気候まで、多様な気候を経験します。一般的に、シリアは夏は暑く乾燥し、冬は寒く雨が多く、気温と降水量は地域によって異なります。

• 沿岸地域：ラタキアやタルトゥースなどの都市は地中海性気候で、冬は穏やかで雨が多く、夏は暑く乾燥しています。冬の平均気温は10℃から15℃（50°Fから59°F）で、夏は30℃（86°F）まで上がることがあります。
• 内陸部と砂漠地帯：ダマスカス、アレッポ、ラッカなどの都市は大陸性気候で、夏は暑く、冬は寒いです。夏は気温が35℃（95°F）を超えることもありますが、冬は特に標高の高い地域では0℃（32°F）以下まで下がることもあります。
• 山岳地帯と高地：アンティ・レバノン山脈とアラウィー山脈では、季節による気温の変化がより顕著です。冬は雪が降り、氷点下になることもありますが、夏は平均気温が20℃から25℃（68°Fから77°F）と過ごしやすい気候です。

経済状況

シリア経済は、2011年に始まったシリア内戦によって深刻な影響を受けています。内戦以前、シリアは農業、工業、石油、サービス業を基盤とした多様な経済基盤を有していました。しかし、内戦は広範囲にわたるインフラの破壊、甚大な人命の損失、そして大規模な避難民の発生をもたらしました。また、西側諸国をはじめとする各国による制裁措置も経済を停滞させています。

経済の主要セクター:

• 農業：戦争以前、シリアは綿花、小麦、大麦、果物、野菜の主要生産国でした。農業は国民の大部分を雇用していました。しかし、戦争と干ばつにより、生産は深刻な打撃を受けました。
• 石油とガス：シリアは内戦以前、豊富な石油埋蔵量を有し、石油は同国の主要輸出品の一つでした。しかし、紛争により石油インフラが破壊され、シリアの石油生産・輸出能力は大幅に低下しました。政府はエネルギー支援をイランとロシアに求めています。
• 製造業：シリアは内戦以前、繊維、食品加工、セメント産業で知られていました。これらの産業の多くは被害を受けたり破壊されたりしましたが、一部の小規模生産は継続しています。
• 送金：紛争中の大量の移住により、海外、特にレバノン、ヨルダン、湾岸諸国などの国に住むシリア人からの送金が重要な収入源となっている。
• 観光：シリアはかつて、パルミラ、ボスラ、ダマスカスといった古代都市や歴史的・文化的建造物で多くの観光客を魅了し、人気の観光地でした。しかし、戦争の影響で観光業はほぼ壊滅し、多くのユネスコ世界遺産が損傷または破壊されました。

観光名所

シリアには歴史的・文化的名所が数多くあり、その多くは古代からユネスコ世界遺産に登録されています。しかしながら、現在も続く紛争により、これらの遺跡の一部は破壊されてしまいました。それでもなお、シリアの深い文化的・歴史的意義を反映する場所は数多く残っています。

1.古代都市パルミラ

パルミラはかつて繁栄した貿易の中心地であり、古代世界の重要な都市でした。ベル神殿、テトラピュロン、列柱廊といったローマ遺跡で有名です。戦争中、特にISISの手によって甚大な被害を受けましたが、シリアの豊かな遺産の象徴として今もなお存在しています。

2.クラック・デ・シュヴァリエ

世界で最も保存状態の良い中世の城の一つ、クラック・デ・シュヴァリエはシリア西部に位置しています。十字軍時代に建造され、その立地から戦略的に重要な意味を持っています。城からは周囲の田園地帯の素晴らしい景色を眺めることができます。

3.ウマイヤド・モスク（ダマスカス）

イスラム世界で最も古く、最も重要なモスクの一つであるウマイヤド・モスクは、イスラム建築の素晴らしい例です。ダマスカスに位置するこのモスクは、スンニ派にとって重要な宗教施設であり、印象的なモザイクと歴史的な墓所が特徴的です。

4.ボスラ

ボスラは、かつてローマ帝国アラビア属州の首都であった古代都市で、ユネスコ世界遺産に登録されています。ボスラのローマ劇場は世界で最も保存状態の良い遺跡の一つであり、また、保存状態の良いローマ浴場とビザンチン様式の教会も残っています。

米国市民のビザ要件

シリア内戦、不安定な情勢、そして安全上の懸念のため、米国民はシリアへの渡航を推奨されていません。米国国務省はレベル4の渡航勧告を発令し、米国民に対しシリアへの渡航を控えるよう強く求めています。

シリアへの渡航を希望する方はビザが必要です。ビザは通常シリア大使館で取得できますが、政治情勢により取得が困難です。シリアビザの要件は通常、以下の通りです。

• 有効な米国パスポート。
• 記入済みのビザ申請書。
• パスポートサイズの写真。
• 次の旅行の証明。
• ビザ料金（種類により異なります）。

ニューヨークとロサンゼルスまでの距離

• ダマスカスからニューヨーク市までの距離: 約10,000 km (6,213 マイル)、飛行時間は約12 ～ 14 時間です。
• ダマスカスからロサンゼルスまでの距離: 約11,000 km (6,835 マイル)、飛行時間は乗り継ぎ時間に応じて約13 ～ 15 時間です。

シリアの事実